「太陽光が実質0円で載せられるなら、蓄電池も付けたほうがいいの?」「数百万円払って後悔しない?」。注文住宅で太陽光を検討すると、蓄電池を付けるかどうかで必ず迷います。
わが家は注文住宅を建てるときに、LIXILの「建て得でんち」を選びました。太陽光は14kW、蓄電池は約11kWh、蓄電池の初期費用は約220万円です。延床45坪・3人家族・オール電化で、全館空調も入れています。この記事では、建て得でんちの仕組みと、実際に入れてみて分かったことを正直にまとめます。
- 建て得でんちの仕組み(太陽光「実質0円」と蓄電池の費用)
- わが家の容量・費用と、選んだ理由
- 入れてよかった点と、正直に気になっている点
- 建て得でんちが向いている家・向いていない家

太陽光が0円なのに、蓄電池は220万円もかかるの?

そうなんです。太陽光は実質0円でも、蓄電池は別にお金がかかります。ここを分けて考えないと、「0円だと思っていたのに」となりやすいところです。
この記事は、わが家の経験とLIXIL TEPCOスマートパートナーズ(以下LTSP)の公開情報をもとにした内容です(2026年9月時点)。料金や条件、対象となる住宅はプランや時期によって変わります。契約前に、必ず公式サイトや施工会社で最新の条件を確認してください。
結論|太陽光を大きく載せる家なら、検討する価値はある
先に結論です。建て得でんちは、屋根に太陽光を大きく載せられて、昼間に作った電気を夜にも使いたい家なら、検討する価値があると考えています。わが家の電気代は太陽光と蓄電池の効果もあって、かなり低く抑えられています。
一方で、蓄電池の費用は小さくありません。わが家の場合は約220万円です。「太陽光0円」という言葉だけで判断すると、総額を見誤ります。蓄電池の費用を、電気代の削減や停電への備えとしてどう考えるかがポイントです。
建て得でんちの仕組み
建て得は、LIXILと東京電力エナジーパートナーが設立したLTSPが提供するサービスです。建て得でんちは、その中の蓄電池付きのプランです。LTSPの公式サイトをもとに、仕組みを整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 太陽光発電 | 余った電気を売ったお金(売電収入)で、太陽光の製品代の支払いを相殺する。そのため施主の負担は「実質0円」 |
| 売電収入の行き先 | 当初15年間はLTSPの収入。16年目以降は施主の収入 |
| 発電した電気 | 家で使える。余った電気は蓄電池に貯めて、夜間や災害時に使える |
| 蓄電池 | 太陽光とは別に費用がかかる |
| 太陽光の容量 | 蓄電池付きのプランは、一定以上の容量を載せることが条件(公式サイトでは13kW〜の記載あり) |
※確度高(LTSP公式サイトで確認)。蓄電池の容量の選択肢は時期によって変わっており、2025年のリニューアルで9.6kWh・12.8kWhの2種類が加わったと報じられています(確度中)。
「実質0円」なのは太陽光の製品代です。蓄電池の費用、住宅側の工事の条件などは別に確認が必要です。見積もりでは、太陽光と蓄電池の費用を分けて出してもらうと比較しやすくなります。

わが家の建て得でんち
| 項目 | わが家の場合 |
|---|---|
| 太陽光の容量 | 14kW |
| 蓄電池の容量 | 約11kWh |
| 蓄電池の初期費用 | 約220万円 |
| 住宅 | 注文住宅・延床45坪・オール電化 |
| 空調 | LIXILの全館空調「エコエアFine」 |
| 家族 | 3人(子ども4歳) |
選んだ理由は「LIXILメインの住宅会社だったから」
正直に書くと、いろいろなメーカーの蓄電池を細かく比べて選んだわけではありません。家を建てた住宅会社が、LIXILの商品をメインに扱っていたことが大きな理由です。全館空調もLIXILのエコエアFineなので、同じLIXILの流れで建て得でんちを選びました。
住宅会社が扱い慣れている商品を選ぶと、設計や施工の段取りがスムーズで、トラブルがあったときの相談先もまとまるというメリットがあります。
いちばん実感しているのは、電気代の低さです。わが家は延床45坪で全館空調を使っていますが、3〜8月の電気代は月1,464円〜5,834円、平均約3,600円でした。ロボット掃除機、ドラム式洗濯乾燥機、食洗機も毎日使っての金額です。
この数字は、全館空調だけの実力ではありません。太陽光で作った電気を昼に使い、余った分を蓄電池に貯めて使えることの影響が大きいと考えています。月別の電気代は、全館空調の記事で詳しく公開しています。
家づくりや住まいの設備・家電については、こちらの記事も参考にしてください。

停電のときも使えるって聞くけど、実際どうだった?

それが、住み始めてからまだ一度も停電を経験していないんです。なので、停電時の使い勝手は正直まだ分かりません。ここは実体験で書けないので、公式の情報で説明しますね。
入れてよかった点
1. 電気代が低く抑えられている
先ほどの数字のとおり、オール電化・全館空調・45坪という条件のわりに、電気代はかなり低く抑えられています。全館空調のように「電気を使い続ける設備」と、太陽光・蓄電池は相性がいい組み合わせです。
2. 太陽光を大きく載せられた
14kWの太陽光を自分のお金だけで載せようとすると、かなりの費用がかかります。建て得の仕組みなら、太陽光の製品代の負担は実質0円になります。
3. 停電への備えになる
停電はまだ経験していませんが、蓄電池があれば、停電時にも貯めた電気を使えます。LTSPの公式サイトでも、貯めた電気を災害時に使えることが説明されています。小さな子どもがいる家庭としては、「いざというときに電気がある」という安心は小さくありません。
正直に気になっている点・注意点
蓄電池の費用が大きい
約220万円は、家づくりの予算の中でも大きな金額です。電気代の削減だけで元が取れるかどうかは、電気料金の単価や使い方、蓄電池の寿命によって変わります。「必ず元が取れる」とは言い切れません。電気代の削減と、停電への備えの両方をどう評価するかで判断が分かれます。
蓄電池で節約できる金額は、おおまかに「蓄電池から使った電気の量 × 電力会社から買う電気の単価」で考えられます。
たとえば、1日に8kWhを蓄電池から使い、買う電気の単価が1kWhあたり30円と仮定すると、8kWh×30円×365日=年間約8.8万円です。この条件なら、220万円を回収するには約25年かかる計算になります。
ただし、冬や雨の日は十分に充電できない日もありますし、電気料金の単価が上がれば回収は早まります。蓄電池は年数とともに貯められる量が減っていくことも考える必要があります。あくまで考え方の例で、わが家の実測値ではありません。
電気代の削減だけで判断するより、太陽光の電気を無駄なく使えることと、停電時の備えを含めた価値で考えるほうが現実的です。わが家の電気代は記録を続けているので、データがたまったら追記します。
売電収入は15年間受け取れない
建て得では、当初15年間の売電収入はLTSPの収入になります。自分で太陽光を買った場合と比べると、15年間は売電による収入がないことになります。そのかわり、太陽光の初期費用がかからない。この交換条件をどう見るかです。
停電時に動かない機器もある
公式サイトでは、停電時に稼働しない機器(パワーコンディショナの一部の機種)についての注意書きがあります。停電時にどの部屋のどの設備が使えるかは、契約前に施工会社に確認しておくと安心です。
寒冷地では条件がある
公式サイトによると、蓄電池は周囲の温度によって充電・放電が制限される場合があります。0℃以下の状態が長く続く地域では、保護機能がはたらくことがあると記載されています。寒い地域の人は、設置場所もあわせて確認してください。

建て得でんちが向いている家・向いていない家
| 向いている家 | 向いていない可能性がある家 |
|---|---|
| 屋根が大きく、太陽光を多く載せられる | 屋根が小さい、日当たりが悪い |
| オール電化・全館空調など、電気を多く使う | 電気の使用量がもともと少ない |
| 停電への備えを重視したい | 蓄電池の費用をかけるなら、別のことに使いたい |
| 住宅会社がLIXIL商品に慣れている | 売電収入を最初から自分で受け取りたい |
検討するときの手順
- 載せられる太陽光の容量を確認する蓄電池付きのプランには、容量の条件があります。屋根の形や向きで決まるため、設計の早い段階で確認します。
- 太陽光と蓄電池の費用を分けて見積もってもらう「0円」の範囲がどこまでかをはっきりさせます。
- 電気代の試算を、蓄電池ありとなしで比べる施工会社に両方の条件で出してもらうと判断しやすくなります。
- 停電時に使える範囲を確認するどの部屋のどの設備が使えるかを聞いておきます。
- 15年後の扱いを確認する16年目以降の売電や、機器の交換・メンテナンスの考え方も聞いておきます。

建て得でんちに関するよくある質問
建て得でんちは本当に0円ですか?
実質0円になるのは、太陽光発電の製品代の支払いです。当初15年間の売電収入で相殺する仕組みです。蓄電池には別に費用がかかります。わが家の場合、蓄電池の初期費用は約220万円でした。
蓄電池の元は取れますか?
電気料金の単価、家の電気の使い方、蓄電池の寿命などで変わるため、一概には言えません。電気代の削減に加えて、停電への備えにどれだけ価値を感じるかも含めて判断してください。
16年目以降はどうなりますか?
公式サイトによると、16年目以降の売電収入は施主の収入になります。機器の保証やメンテナンスの扱いは、契約内容で確認してください。
停電したら家じゅうの電気が使えますか?
蓄電池の容量や配線の方式、機器によって使える範囲が変わります。停電時に稼働しない機器もあると公式サイトに記載があるため、契約前に施工会社に確認してください。わが家はまだ停電を経験していません。
蓄電池の容量はどれくらいあればいいですか?
夜に使う電気の量と、停電時にどこまで電気を使いたいかで変わります。容量が大きいほど費用も上がるため、今の電気の使用量(検針票やアプリで確認できます)をもとに、施工会社と相談して決めるのがおすすめです。
どの住宅会社でも使えますか?
対象となる住宅や条件があります。住宅会社によって取り扱いの有無も違うため、検討している住宅会社に確認してください。
まとめ|「0円」の範囲を分けて考えれば、判断しやすい
建て得でんちは、太陽光を実質0円で載せつつ、蓄電池で電気を貯めて使えるサービスです。最後にポイントをまとめます。
- 実質0円なのは太陽光の製品代。蓄電池は別に費用がかかる
- わが家は太陽光14kW・蓄電池約11kWh、蓄電池の初期費用は約220万円
- 選んだ理由は、住宅会社がLIXILメインだったから
- 45坪・全館空調・オール電化で、3〜8月の電気代は平均約3,600円
- 当初15年間は売電収入を受け取れない点に注意
- 停電はまだ未経験。停電時に使える範囲は契約前に確認する
まずは、自分の家の屋根にどれくらい太陽光を載せられるか、施工会社に確認するところから始めてみてください。
