「全館空調って気になるけど、電気代は高くないの?」「実際に住んでいる人の本音が知りたい」。家づくりを考え始めると、そんな疑問にぶつかりますよね。
わが家は注文住宅を建てるときに、LIXILの全館空調「エコエアFine」を採用しました。延床45坪・3人家族・オール電化で、住み始めて約10か月です。この記事では、実際の月別電気代と、住んでみて分かったメリット・デメリットを正直にまとめます。
- 全館空調(エコエアFine)の仕組みと、普通のエアコンとの違い
- 45坪・オール電化・太陽光ありの家の、実際の月別電気代
- 住んでみて感じたメリット5つと、正直なデメリット
- 全館空調で後悔しないために、建てる前に確認したいこと

全館空調って快適そうだけど、24時間つけっぱなしなんでしょ?電気代が怖い…

私も建てる前は同じ心配をしていました。なので今回は、わが家の電気代をそのまま公開します。数字を見て判断してもらうのが一番早いと思います。
結論|全館空調は「高断熱の家なら」満足度が高い設備
先に結論をお伝えします。わが家の場合、全館空調を入れて「入れてよかった」と感じています。家じゅうの温度差がほとんどなく、真夏も真冬も、どの部屋にいても快適です。
電気代も、心配していたほど高くはありませんでした。3〜8月の電気代は月1,464円〜5,834円です。ただし、わが家は屋根に太陽光発電を載せているため、この数字には太陽光の効果が大きく含まれています。この点はあとで詳しく説明します。
一方で、全館空調は「どの家に入れても快適になる設備」ではありません。家の断熱性・気密性が低いと、効きが悪くなったり電気代が上がったりしやすいといわれています。全館空調を検討するなら、設備単体ではなく「家の性能とセット」で考えることが大切です。
全館空調の満足度は「設備の性能」より「家の断熱・気密」で決まります。わが家の電気代は太陽光込みの数字なので、太陽光なしの家ではもっと高くなる前提で見てください。
全館空調とは?エコエアFineの仕組みをかんたんに解説
全館空調とは、1つの空調システムで家全体の温度を管理する仕組みです。部屋ごとにエアコンを付けるのではなく、ダクトを通して各部屋に空気を送ります。
わが家が採用したLIXILの「エコエアFine」は、換気と空調を一体化したシステムです。24時間の計画換気をしながら、同時に冷暖房も行います。
熱交換換気で「外の空気をそのまま入れない」
エコエアFineの特徴は、熱交換換気です。LIXILの公式情報によると、屋外の新鮮な空気と室内から戻る空気を混ぜずに、熱だけを移してから室内に給気する仕組みになっています。温度だけでなく湿度も回収する「全熱交換型」とされています。
換気をすると、冬は冷たい空気、夏は暑い空気が入ってくるのが普通です。熱交換換気なら、外気を室温に近づけてから取り込むため、冷暖房のムダが減ります。
高断熱住宅が前提の設備
エコエアFineは、LIXILの公式情報で断熱等級6(HEAT20 G2レベル)以上の住宅を対象としています。わが家はSW工法(スーパーウォール工法)で建てました。高断熱・高気密を売りにした工法なので、全館空調との相性がよいと考えて採用しました。

普通の家に全館空調だけ付けても、意味がないってこと?

意味がないとまでは言いませんが、魔法瓶のような家でこそ力を発揮する設備だと感じています。断熱・気密とセットで検討するのがおすすめです。

【実録】全館空調の電気代|45坪・オール電化・3人家族の場合
ここからは、いちばん気になる電気代です。わが家の条件と、3月〜8月の実際の電気代を公開します。
わが家の条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 全館空調 | LIXIL エコエアFine |
| 工法 | SW工法(スーパーウォール工法) |
| 延床面積 | 45坪 |
| 地域 | 東海地方 |
| 家族構成 | 3人家族 |
| エネルギー | オール電化 |
| 太陽光発電 | あり(LIXIL「建て得」) |
| 毎日使う家電 | ロボット掃除機(1階・2階)、ドラム式洗濯乾燥機、食洗機 |
3月〜8月の月別電気代
| 月 | 電気代 | ひとこと |
|---|---|---|
| 3月 | 5,834円 | まだ暖房を使う時期。6か月で最も高い |
| 4月 | 4,181円 | 朝晩の冷え込みが残る |
| 5月 | 1,991円 | 冷暖房の負担が少ない季節 |
| 6月 | 1,464円 | 6か月で最も安い |
| 7月 | 3,294円 | 冷房が本格化 |
| 8月 | 4,787円 | 真夏でも5,000円未満 |
6か月の平均は約3,600円(21,551円÷6か月、100円未満を四捨五入)です。ロボット掃除機・ドラム式洗濯乾燥機・食洗機を毎日使っていて、この金額でした。

電気代が安い理由は「太陽光発電」の影響が大きい
正直にお伝えすると、この電気代は全館空調だけの実力ではありません。わが家は、LIXILの「建て得」というサービスで屋根に太陽光発電を載せています。
建て得は、太陽光発電を実質0円で設置できるサービスです。LIXILの公式サイトによると、太陽光発電システムは15年ローンで購入し、その間の売電収入(余った電気を売ったお金)をLIXIL TEPCOスマートパートナーズが受け取ります。そのお金で毎月のローンを相殺するので、施主の負担は実質0円になる仕組みです。
昼間に発電した電気は、0円で家で使えます。昼間に全館空調や家電を動かす電気の多くを太陽光でまかなえるので、電力会社への支払いが少なくなります。
太陽光発電がない家では、電気代はこの表より高くなる可能性が高いです。全館空調の電気代は、断熱性能・地域・家族構成・生活スタイル・電気料金プランによって大きく変わります。わが家の数字は「条件がそろった一例」として参考にしてください。
冬(12月〜2月)の電気代は高かった
わが家は12月に住み始めました。最初の冬は全館空調の設定がうまくできておらず、電気代が高くなりました。
冬は日照時間が短く、太陽光の発電量も減ります。暖房の負担が増える時期とも重なるため、どうしても電気代が上がりやすい季節です。次の冬は設定を見直したうえで、あらためて電気代を記録して追記する予定です。

最初の冬は、正直ちょっと失敗しました…。全館空調は入居直後の設定が大事だと実感しています。引き渡しのときに、設定方法をしっかり聞いておくのがおすすめです。
全館空調のメリット|実際に住んで感じた5つのこと
メリット1:家じゅうどこでも温度差がない
いちばん大きいメリットは、どの部屋に行っても同じくらいの温度であることです。リビング・廊下・トイレ・洗面所・寝室のどこでも、「寒い」「暑い」と感じる場所がほとんどありません。
冬の朝に布団から出るのがつらい、脱衣所が寒くて入浴がおっくう。こうした悩みがなくなりました。部屋ごとの温度差が小さいことは、冬場のヒートショック対策としても意味があるといわれています。
メリット2:冬、上着を忘れて外に出るほど快適
これは住んでみて気づいたことです。家の中が快適すぎて、冬に出かけるとき上着を忘れそうになります。室内では冬でも薄着で過ごせるので、外の寒さを想像できないのです。
冬に玄関を出て、外の寒さで「あ、上着!」と気づいて取りに戻る。これが何度もありました。家の中にいると季節を忘れるほどです。「快適すぎて困る」のが、全館空調のいちばんのデメリットかもしれません(半分冗談で、半分本気です)。

メリット3:エアコンの室内機・室外機が少なく、見た目がすっきり
各部屋にエアコンを付けないので、壁に室内機が並びません。室外機も少なくてすむため、外観や庭まわりもすっきりします。インテリアにこだわりたい人にはうれしいポイントです。
メリット4:部屋ごとにエアコンを操作する手間がない
基本はつけっぱなしなので、「どの部屋のエアコンをつける?」と考える必要がありません。子どもが寝る部屋も、朝の洗面所も、最初から快適な温度になっています。子育て中の家庭では、この手軽さが想像以上に助かります。
メリット5:換気と空調が一体で、空気の入れ替えを意識しなくていい
エコエアFineは24時間換気と一体になっているため、窓を開けて換気しなくても空気が入れ替わります。熱交換で温度と湿度を回収しながら換気する仕組みなので、換気のたびに部屋が寒くなる、暑くなるといったストレスもありません。
全館空調のデメリット|建てる前に知っておきたい注意点
メリットの多い全館空調ですが、デメリットもあります。わが家の体験と、一般的にいわれている注意点をあわせて紹介します。
デメリット1:入居直後の設定に慣れが必要
わが家が実際に困ったのがこれです。最初の冬は設定がうまくできず、電気代が高くなりました。全館空調は家全体を管理する設備なので、設定しだいで快適さも電気代も変わります。
デメリット2:部屋ごとの細かい温度調整は苦手
全館空調は家全体を同じような温度に保つ仕組みです。「自分の部屋だけもっと涼しくしたい」といった細かい調整は、部屋ごとのエアコンほど自由にはできないと考えておきましょう。
デメリット3:故障すると家全体に影響する
1つのシステムで家全体をまかなうため、故障すると家じゅうの冷暖房が止まる可能性があります。メーカーの保証内容や、点検・修理の体制を契約前に確認しておくと安心です。
デメリット4:フィルター掃除などのメンテナンスが必要
全館空調は空気を循環させるため、フィルターの定期的な掃除が欠かせません。掃除の頻度や方法は製品によって異なるので、取扱説明書やメーカーの案内で確認しておきましょう。
デメリット5:導入費用がかかり、家の性能も求められる
全館空調は、部屋ごとにエアコンを付けるより初期費用が高くなりやすい設備です。さらに、効果を発揮するには高断熱・高気密の家が前提になります。設備だけでなく、家の性能を上げる費用まで含めて予算を考える必要があります。

デメリットもあるんだね。結局、どんな人に向いているの?

次の章で整理しますね。私の感覚だと、「家じゅうの温度差をなくしたい」「高断熱の家を建てる予定」の人には、かなり満足度が高いと思います。
全館空調が向いている人・向いていない人
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 家じゅうの温度差をなくしたい | 部屋ごとに温度を細かく変えたい |
| 高断熱・高気密の家を建てる予定 | 断熱性能にはあまりお金をかけない予定 |
| 小さな子どもや高齢の家族がいる | 使わない部屋が多く、冷暖房は必要な部屋だけでいい |
| 室内機のない、すっきりした内装にしたい | 初期費用をできるだけ抑えたい |
| 太陽光発電もあわせて検討している | フィルター掃除などの手入れが苦手 |
全館空調で後悔しないために確認したい4つのこと
- 家の断熱・気密性能を確認する全館空調の効きと電気代は、家の性能で大きく変わります。採用する製品の対象となる断熱性能を満たしているか確認しましょう。
- 電気代の目安を、太陽光の有無とセットで聞く施工会社に試算を依頼するときは、太陽光発電がある場合とない場合の両方で聞くと、比較しやすくなります。
- 保証・メンテナンスの内容を確認する故障時の対応、保証期間、フィルター掃除の頻度など、住んでからの手間と費用を事前に把握しておきましょう。
- 引き渡し時に設定方法をしっかり教わるわが家の反省点です。入居直後から正しい設定で使えれば、最初の季節のムダな電気代を防ぎやすくなります。
全館空調に関するよくある質問
全館空調の電気代は高いですか?
家の性能や太陽光発電の有無によって大きく変わります。わが家(45坪・オール電化・3人家族・太陽光あり)では、3〜8月の電気代は月1,464円〜5,834円、平均約3,600円でした。ただし太陽光の効果が大きく含まれた数字です。
全館空調はつけっぱなしにするのですか?
わが家は基本的につけっぱなしで使っています。家全体の温度を一定に保つことで快適さを維持する設備です。運転方法の推奨はメーカーや製品によって異なるため、取扱説明書や施工会社の案内を確認してください。
冬は乾燥しますか?
エコエアFineは、LIXILの公式情報で温度だけでなく湿度も回収する全熱交換型とされています。ただし乾燥の感じ方は住まいや暮らし方によって変わるため、加湿器の併用も含めて検討するのがおすすめです。
太陽光発電がなくても全館空調は入れるべきですか?
太陽光がなくても快適さのメリットは得られます。ただし電気代はわが家の数字より高くなる可能性が高いです。施工会社に、太陽光なしの条件で電気代を試算してもらってから判断すると安心です。
LIXILの「建て得」とは何ですか?
太陽光発電を実質0円で設置できるLIXILのサービスです。15年間の売電収入をLIXIL TEPCOスマートパートナーズが受け取り、それでローン支払いを相殺する仕組みです。昼間に発電した電気は0円で使えます。利用には対象住宅などの条件があるため、詳しくは公式サイトや施工会社で確認してください。
まとめ|全館空調は「家の性能」とセットで考えれば満足度が高い
実際に全館空調のある家に住んでみて、わが家では「入れてよかった」と感じています。最後に、この記事のポイントをまとめます。
- 全館空調は、1つのシステムで家全体の温度を管理する設備
- わが家(45坪・オール電化・3人家族)の3〜8月の電気代は、平均約3,600円
- ただし太陽光発電(LIXIL「建て得」・実質0円)の効果が大きく、太陽光なしならもっと高くなる前提で考える
- メリットは、家じゅうの温度差がなく、冬に上着を忘れるほど快適なこと
- デメリットは、設定の慣れ・メンテナンス・故障時の影響・初期費用
- 後悔しないためには、断熱・気密性能とセットで検討することが大切
全館空調を検討している方の判断材料になればうれしいです。冬の電気代は、次の冬に記録してあらためて追記します。

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