「ダウンライトをたくさんつけたのに、部屋が暗い」「ソファに寝転ぶと、照明がまぶしい」。照明は、図面だけではイメージしにくく、住んでから失敗に気づきやすい部分です。
私は東海地方で延床45坪の注文住宅を建て、リビングのテレビの裏の壁にはエコカラットを取り入れました。この記事では、新築の照明でよくある失敗を整理し、部屋ごとの照明の考え方と、打ち合わせで確認したいポイントをまとめます。
- 新築の照明でよくある失敗10個
- ダウンライト・シーリングライト・間接照明の特徴
- 部屋別の照明の考え方
- 照明の打ち合わせで失敗しないコツ

おしゃれなダウンライトにしたいんだけど、失敗が多いって聞いて不安…。

ダウンライトはすっきりして素敵ですが、数・位置・明るさ・光の色を部屋の使い方に合わせないと、暗かったりまぶしかったりします。よくある失敗を知っておけば、かなり防げますよ。
結論|照明の失敗は「明るさ」「まぶしさ」「スイッチ」の3つに集まる
| 失敗の種類 | よくある失敗 | 対策 |
|---|---|---|
| 明るさ | 部屋が暗い、作業する手元が暗い | 部屋全体の明かりと、手元の明かりを分けて考える |
| まぶしさ | 寝転ぶと照明が目に入る | ソファやベッドの真上を避ける |
| 光の色 | 部屋ごとに色がバラバラ、落ち着かない | 部屋の用途に合わせて、光の色をそろえる |
| スイッチ | 入口にスイッチがない、どれがどの照明かわからない | 動線に合わせて、スイッチの位置と数を決める |
| 位置 | 家具を置いたら照明の位置がずれた | 家具の配置を決めてから照明の位置を決める |
照明の失敗の多くは、「部屋でどう過ごすか」を決めずに、照明の数や位置を決めてしまうことから生まれます。部屋の用途と家具の配置から考えるのが基本です。
新築の照明でよくある失敗10選
1. ダウンライトの数が足りず、部屋が暗い
ダウンライトは、一つひとつの照らす範囲が限られています。数が少ないと、部屋の隅が暗くなります。調光機能をつけておけば、明るめに計画しても、必要に応じて暗くできます。
2. ダウンライトを多くつけすぎて、天井がにぎやか
反対に、ダウンライトを規則正しくたくさん並べると、天井が穴だらけのように見えることもあります。明るさと見た目のバランスを考えましょう。
3. ソファやベッドの真上に照明があってまぶしい
寝転んだときに照明が直接目に入ると、くつろげません。ソファやベッドの頭の位置の真上は、照明を避けるのが基本です。
4. ダイニングの照明の位置がテーブルとずれた
ペンダントライトをテーブルの中心に合わせたはずが、家具を置いてみたらずれていた、という失敗はよくあります。テーブルの大きさと位置を先に決めておきましょう。
5. キッチンの手元が暗い
天井の照明だけだと、料理をする人の体の影で手元が暗くなります。手元を照らす照明を計画しておくと、作業しやすくなります。
照明は「部屋全体を照らす明かり」と「作業する場所を照らす明かり」に分けて考えると、明るさの失敗を防ぎやすくなります。

6. 光の色が部屋ごとにバラバラ
照明の光の色には、白っぽい「昼白色」、やわらかいオレンジ色の「電球色」などがあります。つながった空間で光の色がバラバラだと、落ち着かない印象になります。最近は、光の色を切り替えられる照明もあります。
7. スイッチの位置が使いにくい
部屋に入ったときにスイッチが手の届く位置にない、廊下や階段の照明を両端で操作できない、という不便は、毎日積み重なります。
8. どのスイッチがどの照明かわからない
スイッチがたくさん並んでいると、どれを押せばいいか迷います。スイッチをまとめる場所や、ラベルのつけ方も考えておきましょう。
9. 外構や玄関まわりが暗い
玄関ポーチやアプローチが暗いと、夜の帰宅時に鍵が探しにくく、防犯面でも不安があります。人感センサー付きの照明が便利です。
10. 間接照明をつけたが、思ったより暗い・使わない
間接照明は雰囲気がよくなりますが、それだけでは明るさが足りないことがあります。主照明とあわせて計画し、本当に使うかどうかも考えましょう。
照明の種類と特徴
| 照明の種類 | 特徴 | 向いている場所 |
|---|---|---|
| ダウンライト | 天井に埋め込むので、すっきり見える。照らす範囲は限られる | リビング、廊下、トイレ、洗面所 |
| シーリングライト | 1台で部屋全体を明るくできる。交換しやすい | 子ども部屋、寝室 |
| ペンダントライト | 天井からつり下げる。テーブルの上を照らす | ダイニング、キッチンカウンター |
| 間接照明 | 壁や天井を照らして、やわらかい光をつくる | リビング、寝室、下がり天井 |
| 人感センサー付き照明 | 人が近づくと自動で点灯・消灯 | 玄関、廊下、トイレ、収納 |

子ども部屋も、ダウンライトにしたほうがおしゃれかな?

子ども部屋は、成長とともに家具の配置や使い方が変わる部屋です。シーリングライト用の配線にしておくと、照明の交換や家具の配置変更に対応しやすいという考え方もあります。将来の使い方も想像して決めるのがおすすめですよ。

部屋別|照明の考え方
| 部屋 | 考え方 |
|---|---|
| リビング | くつろぐ・勉強する・遊ぶなど用途が多い。調光・調色ができると便利。ソファの真上は避ける |
| ダイニング | テーブルの位置に合わせてペンダントライトやダウンライトを。料理がおいしく見える光の色を |
| キッチン | 手元を照らす照明を。天井の照明だけだと手元が影になりやすい |
| 寝室 | まぶしくない位置に。寝る前に使う弱い明かりもあると便利 |
| 子ども部屋 | 成長で使い方が変わる。家具の配置を変えやすい照明に |
| 廊下・階段 | 足元の安全を優先。両端でスイッチを操作できるように |
| 玄関・外まわり | 人感センサー付きで、夜の帰宅時も安心 |
照明の打ち合わせで失敗しないコツ
- 家具の配置を先に決めるソファ、テーブル、ベッド、テレビの位置を図面に書き込んでから、照明の位置を決めます。
- 部屋での過ごし方を書き出すくつろぐ、勉強する、料理する、など、部屋ごとの用途を決めます。
- 夜の動線を想像する帰宅してから寝るまで、どこでスイッチを押すかを順番にたどります。
- 実際の明るさを確認するショールームや完成見学会で、同じ照明の明るさを体験しておくとイメージしやすくなります。
- 調光・調色を検討する迷ったら、明るさや光の色を変えられる照明にしておくと、あとから調整できます。
家づくりでは、照明やスイッチ、コンセントの打ち合わせが、間取りや設備のあとの後半になりがちです。わが家はリビングのテレビの裏の壁に、エコカラットのマジェスティックスレートを採用しました。こうした凹凸のある壁のデザインは、照明の当て方で見え方が大きく変わります。照明は、明るさだけでなく、部屋の雰囲気づくりにも関わる部分なので、間取りの段階から「ここでくつろぐ」「ここを照らしたい」とメモしておくと、打ち合わせのときに慌てずにすむと思います。

照明の費用を抑えるコツ
- 部屋ごとに優先順位をつける:リビングやダイニングなど、家族が長く過ごす場所に費用をかけ、収納や納戸はシンプルな照明にします
- 施主支給を検討する:照明器具を自分で用意して取り付けてもらう方法です。対応しているか、保証はどうなるかを施工会社に確認しましょう
- ダウンライトの数を増やしすぎない:数が増えるほど、器具代と工事費がかかります。調光機能で明るさを調整する方法もあります
- 入居後に追加できる照明は後回しにする:フロアライトやテーブルライトは、住んでから必要に応じて買い足せます
照明は、建物の見積もりに含まれる範囲が施工会社によってちがいます。どこまでが標準で、どこからが追加費用になるのかを早めに確認しておくと、予算オーバーを防げます。
照明であとから変えられること・変えにくいこと
| あとから変えやすい | あとから変えにくい |
|---|---|
| 照明器具の交換(シーリングライトなど) | ダウンライトの位置・数 |
| 電球の明るさや光の色 | 配線やスイッチの位置 |
| 置き型の照明(フロアライト・テーブルライト) | 間接照明を仕込む天井や壁の形 |
ダウンライトの位置や配線は、天井や壁の工事が必要になるので、建てる前にしっかり決めておきたい部分です。迷う場所は、置き型の照明で補えるよう、コンセントを用意しておくのも一つの方法です。
家づくりや住まいの設備・家電については、こちらの記事も参考にしてください。
新築の照明の失敗に関するよくある質問
ダウンライトは何個くらい必要ですか?
部屋の広さや、ダウンライト1個あたりの明るさ、部屋の用途によって変わります。照明メーカーや施工会社に、部屋の広さと用途を伝えて相談すると、目安を出してもらえます。迷ったら調光機能をつけておくと安心です。
リビングの照明は、昼白色と電球色のどちらがいいですか?
くつろぐことが多いなら電球色、勉強や作業をすることが多いなら昼白色が向いていると言われます。用途が多いリビングでは、光の色を切り替えられる照明が便利です。
間接照明はつけたほうがいいですか?
雰囲気をよくしたい場所には効果的ですが、それだけでは明るさが足りないことがあります。主照明とあわせて計画し、実際に使うかどうかを考えて決めましょう。
照明の失敗は、住んでから直せますか?
照明器具の交換や、置き型照明の追加は比較的簡単です。ダウンライトの位置や配線、スイッチの位置を変えるには、工事が必要になることがあります。
人感センサー付きの照明は、どこにつけると便利ですか?
玄関、廊下、トイレ、収納の中など、短い時間だけ使う場所に向いています。両手がふさがっていても点灯し、消し忘れも防げます。
照明の打ち合わせは、いつ頃ありますか?
施工会社によって異なりますが、間取りや設備が決まったあとの、打ち合わせの後半になることが多いです。間取りの段階から、家具の配置と過ごし方をメモしておくと、照明の打ち合わせがスムーズです。
照明は、施工会社にまとめて頼むべきですか?
まとめて頼むと、配線と器具の相性や保証の面で安心です。施主支給にすると費用を抑えられることがありますが、取り付けに対応しているか、保証はどうなるかを事前に確認しましょう。
玄関の照明は、どんなものがいいですか?
人感センサー付きの照明が便利です。夜に荷物を持って帰ってきたときや、子どもを抱いているときでも、自動で点灯します。外の玄関ポーチの照明も、センサー付きにすると防犯面で安心です。
まとめ|照明は「過ごし方」と「家具の配置」から決める
- 照明の失敗は、明るさ・まぶしさ・光の色・スイッチ・位置に集まる
- 部屋全体の明かりと、手元の明かりを分けて考える
- ソファやベッドの頭の真上は避ける
- 家具の配置と、夜の動線を先に決めてから照明とスイッチを決める
- 迷ったら、調光・調色できる照明や、置き型照明用のコンセントで調整できるようにする
照明は、家の居心地を大きく左右します。部屋での過ごし方を思い浮かべながら、後悔のない照明計画を立ててください。
