「新築なのに、もう収納が足りない」「収納はたくさんつくったはずなのに、部屋が片付かない」。新築の後悔でいちばん多いと言われるのが、収納の量と使い勝手です。
私は東海地方で、延床45坪・4LDKの注文住宅を建てて、家族3人で暮らしています。この記事では、新築で収納が足りなくなる原因を整理し、これから建てる人の計画のコツと、すでに住んでいる人ができる対策の両方をまとめます。
- 新築で収納が足りなくなる7つの原因
- 場所別に必要な収納の考え方
- これから建てる人の収納計画のコツ
- 住んでから収納が足りないときの対策

収納は多めにしたつもりなのに、気づいたら物があふれてて…。

収納の悩みは、「量」より「場所」と「形」が合っていないことが原因のこともよくあります。たくさんあっても、使う場所から遠かったり、奥行きが合わなかったりすると、結局出しっぱなしになってしまうんです。
結論|収納不足は「量」「場所」「形」のどれかが合っていない
| 原因の種類 | よくある状態 | 対策の考え方 |
|---|---|---|
| 量が足りない | 今の持ち物がそもそも入りきらない | 持ち物の量を把握してから計画する |
| 場所が合っていない | 収納はあるが、使う場所から遠い | 使う場所の近くに収納を分散する |
| 形が合っていない | 奥行きが深すぎる・棚の高さが合わない | しまう物の大きさに合わせる。可動棚にする |
| 物が増えた | 子どもの成長や趣味で物が増え続ける | 将来増える物も見込む。定期的に見直す |
「収納が足りない」と感じたときは、本当に量が足りないのか、場所や形が合っていないのかを分けて考えると、対策が見えてきます。
新築で収納が足りなくなる7つの原因
1. 今の持ち物の量を把握していなかった
収納の計画を、持ち物の量を確認しないまま「なんとなく多め」で進めると、入居してから足りないことに気づきます。今の家の収納にどれだけ物が入っているかを確認することが、計画の出発点です。
2. 将来増える物を考えていなかった
子どもの成長とともに、服、学用品、おもちゃ、スポーツ用品などが増えていきます。入居時に足りていても、数年後に足りなくなることはよくあります。
3. 使う場所と収納の場所が離れている
大きな納戸を一つつくっても、使う場所から遠いと、物を戻すのが面倒になり、出しっぱなしになります。
4. 奥行きが合っていない
奥行きの深い収納は、たくさん入りそうに見えますが、奥の物が取り出しにくく、結局手前しか使わないことがあります。
5. 棚が固定で、高さを変えられない
固定の棚は、しまう物と高さが合わないと、上のほうに無駄なすき間ができます。
6. 季節の物・大きな物の置き場を考えていなかった
扇風機、ヒーター、ひな人形、こいのぼり、スーツケース、キャンプ用品など、使う時期が限られる大きな物の置き場は、見落としがちです。
7. 外で使う物の置き場がない
ベビーカー、子どもの外遊びのおもちゃ、自転車用品、アウトドア用品など、外で使う物を家の中に持ち込むと、収納を圧迫します。
収納の広さは、床面積だけでなく「棚の長さ(壁の面積)」で考えると、実際にしまえる量のイメージがつかみやすくなります。

場所別|必要な収納の考え方
家の中の場所ごとに、しまいたい物とポイントを整理しました。自分の家の持ち物に当てはめて考えてみてください。
| 場所 | しまいたい物 | ポイント |
|---|---|---|
| 玄関 | 靴、傘、ベビーカー、外遊びの道具、コート | 土間収納があると、外で使う物を家の中に持ち込まずに済む |
| リビング | 書類、文房具、薬、充電器、子どものおもちゃ | 細かい物が集まる場所。浅めの引き出しや棚が便利 |
| キッチン | 食器、調理器具、食品・日用品のストック | パントリーやカップボードで、使う場所の近くに |
| 洗面所 | タオル、洗剤、化粧品、下着やパジャマ | 入浴の流れで使う物を近くに |
| 寝室・子ども部屋 | 服、寝具、学用品 | 子どもの成長で物が変わる。可動棚が便利 |
| 納戸・屋根裏 | 季節の物、思い出の品、大きな物 | 出し入れの頻度が低い物を |
収納は、一か所にまとめるより、使う場所ごとに分散させるほうが、片付けやすい家になります。
これから建てる人の収納計画のコツ
- 今の持ち物を書き出す今の家の収納ごとに、何がどれくらい入っているかを確認します。写真を撮っておくのもおすすめです。
- 新居で物を「どこで使うか」を決める物ごとに、使う場所を決めます。その近くに収納をつくります。
- 将来増える物を見込む子どもの成長、趣味、在宅ワークなど、10年後の暮らしを想像します。
- 奥行きと棚の高さを決めるしまう物の大きさに合わせて、奥行きを決め、棚は可動式にします。
- 大きな物の置き場を決める季節家電、スーツケース、アウトドア用品などの置き場を、具体的に決めます。

ファミリークローゼットって、つくったほうがいい?

家族の服を一か所にまとめられるので、洗濯物をしまう手間が減るのは大きなメリットです。ただ、位置が洗濯の動線から遠いと効果が半減します。つくるなら、洗濯機や干す場所の近くに配置するのがおすすめですよ。

住んでから収納が足りないときの対策
すでに住んでいて、収納が足りないと感じている人も、できることはあります。いきなり家具を買い足す前に、次の順番で試してみてください。
1. まず物を減らす
収納を増やす前に、使っていない物を手放すことから始めましょう。1年以上使っていない物は、今後も使わない可能性が高いと言われます。
2. 収納の中を見直す
奥行きの深い収納には、引き出し式のケースを入れると、奥の物も取り出しやすくなります。棚のすき間には、棚を追加したり、つり下げ式の収納を使ったりして、上の空間を活用します。
3. 置き家具で収納を増やす
壁面に収納家具を置いたり、ベッド下の収納を活用したりする方法もあります。ただし、家具を増やすと部屋が狭くなるので、置く場所を慎重に選びましょう。
4. 屋外の物置を使う
外で使う物や、季節の物は、屋外の物置にまとめると、家の中の収納に余裕ができます。
5. 造作やリフォームで収納を追加する
壁の一部に棚をつくる、階段下を収納にするなど、リフォームで収納を追加することもできます。
わが家は延床45坪の4LDKに、畳スペースと書斎も入れました。3人家族には広めの家ですが、広い家でも「物を置ける場所があると、物は増えていく」という点は変わらないと思います。家が広いぶん、使っていない部屋が物置になりやすいのも事実です。収納を計画するときは、量を増やすことより、何をどこで使って、どこに戻すかを決めておくほうが、片付いた状態を保ちやすいと考えています。

収納の種類と向いている物
| 収納の種類 | 特徴 | 向いている物 |
|---|---|---|
| ウォークインクローゼット | 中に入って使う。服をまとめて掛けられる | 夫婦の服、季節外の服 |
| ファミリークローゼット | 家族の服を一か所に集める | 家族全員の普段着、下着、タオル |
| 土間収納(シューズクローク) | 靴のまま出入りできる | 靴、ベビーカー、外遊びの道具、アウトドア用品 |
| パントリー | キッチンの近くの食品庫 | 食品・日用品のストック、調理家電 |
| リビング収納 | 家族が集まる場所の収納 | 書類、文房具、薬、充電器、おもちゃ |
| 納戸・屋根裏収納 | 出し入れの頻度が低い物の置き場 | 季節家電、ひな人形、思い出の品 |
収納の種類ごとに得意な物がちがいます。「何を入れるか」を決めてから、収納の種類を選ぶと、使いにくい収納をつくる失敗を防げます。
特に、家族が毎日集まるリビングには、細かい物が集まりやすくなります。リビングに収納がないと、書類や子どものおもちゃがテーブルや床に出しっぱなしになりがちです。リビングの近くに、浅めの棚や引き出しを用意しておくと、片付けやすくなります。
収納計画で見落としがちな物
| 見落としがちな物 | 置き場のアイデア |
|---|---|
| 掃除機・ロボット掃除機 | 充電できるコンセント付きの収納 |
| ベビーカー・三輪車 | 玄関の土間収納 |
| 防災用品・備蓄 | パントリーや納戸 |
| 季節家電(扇風機・ヒーター) | 納戸、階段下収納 |
| ひな人形・こいのぼり | 屋根裏収納、納戸 |
| トイレットペーパーなどのストック | トイレや洗面所の近くの収納 |
| ランドセル・学用品 | リビングの近くの収納 |
特に、ロボット掃除機の基地や、充電が必要な家電の置き場は、コンセントの位置と一緒に考える必要があります。
家づくりや住まいの設備・家電については、こちらの記事も参考にしてください。
新築の収納不足に関するよくある質問
新築の収納は、床面積の何%くらいが目安ですか?
目安として「延床面積の10〜15%程度」と言われることもありますが、持ち物の量や暮らし方で大きく変わります。割合より、今の持ち物の量と、使う場所から考えるほうが確実です。
大きな納戸をつくれば、収納不足は解決しますか?
季節の物や大きな物の置き場としては便利ですが、毎日使う物を遠くの納戸にしまうと、出しっぱなしの原因になります。使う場所の近くの収納と組み合わせましょう。
収納の奥行きは、どれくらいがいいですか?
しまう物によって変わります。服を掛けるクローゼットなら、ハンガーが収まる奥行き、本や食品なら浅めの棚が使いやすいです。しまう物を決めてから奥行きを決めましょう。
可動棚と固定棚、どちらがいいですか?
しまう物は暮らしとともに変わるので、高さを変えられる可動棚がおすすめです。重い物をたくさん置く場所は、強度も確認しましょう。
住んでから収納が足りないときは、何から始めればいいですか?
まずは使っていない物を減らし、今ある収納の中を見直すことから始めましょう。それでも足りなければ、置き家具や屋外の物置、リフォームを検討します。
子ども部屋の収納は、どれくらい必要ですか?
子どもが小さいうちはおもちゃ、大きくなると服や学用品、趣味の物が増えます。成長に合わせて使い方を変えられる、可動棚や、家具を置けるスペースを残しておくと安心です。
屋根裏収納はつくったほうがいいですか?
季節の物や思い出の品など、出し入れの頻度が低い物の置き場として便利です。はしごでの出し入れになることが多いので、重い物や頻繁に使う物には向きません。夏は高温になりやすい点にも注意が必要です。
ウォークインクローゼットとファミリークローゼット、どちらがいいですか?
家族の服を一か所にまとめて、洗濯物をしまう手間を減らしたいならファミリークローゼット、夫婦の服や季節外の服をまとめたいならウォークインクローゼットが向いています。両方をつくる家もあります。
まとめ|収納は「量・場所・形」の3つで考える
- 収納不足は、量・場所・形のどれかが合っていないことが原因
- 今の持ち物の量と、将来増える物を把握してから計画する
- 収納は、使う場所ごとに分散させる
- 奥行きはしまう物に合わせ、棚は可動式にする
- 住んでから足りないときは、まず物を減らし、収納の中を見直す
収納は、量を増やすだけでは解決しないこともあります。物の「使う場所」と「戻す場所」を決めて、片付けやすい家をつくっていきましょう。
