「ハイドアやハイサッシにすると、部屋が広く見えるって本当?」「おしゃれだけど、デメリットはないの?」。注文住宅の打ち合わせで、ハイドアやハイサッシをすすめられて迷う人は多いと思います。
わが家は注文住宅(延床45坪)を建てました。この記事では、ハイドアとハイサッシのメリット・デメリット、採用するならおすすめの場所を、家づくりで比べておきたいポイントとあわせてまとめます。
- ハイドア・ハイサッシとは何か
- ハイドアのメリット・デメリット
- ハイサッシのメリット・デメリット
- 採用するならおすすめの場所と、後悔しないためのチェックポイント

モデルハウスで見たハイドアがすごくおしゃれで…。でも高いのかな?

標準の建具より費用が上がることが多いです。ただ、全部の部屋に入れる必要はありません。効果が大きい場所に絞って採用するのがおすすめです。
結論|ハイドア・ハイサッシは「開放感」と引きかえに「費用・手間」が増える
先に、ハイドアとハイサッシの特徴をまとめます。
| 項目 | ハイドア | ハイサッシ |
|---|---|---|
| どんなもの? | 天井までの高さがある室内ドア | 天井近くまで高さがある窓(サッシ) |
| 主なメリット | 天井が高く見える。上の壁(垂れ壁)がなくすっきり | 光がたくさん入り、開放感が増す |
| 主なデメリット | 費用が上がる。反りへの対策が必要 | 費用が上がる。断熱・カーテン・掃除の手間 |
| おすすめの場所 | リビングの出入り口、収納 | リビングの掃き出し窓 |
どちらも、「部屋を広く、明るく見せたい」ときに効果が大きい設備です。一方で、費用や手入れの手間が増えるので、どこに採用するかを絞ることが大切です。
ハイドアやハイサッシの効果は、天井の高さとのバランスで変わります。天井高や、ドア・窓の上の壁がどれくらい残るかを、図面や模型で確認しながら検討しましょう。
ハイドア・ハイサッシとは?
ハイドア
ハイドアは、床から天井までの高さがある室内ドアのことです。一般的なドアは、ドアの上に「垂れ壁」と呼ばれる壁が残りますが、ハイドアはこの垂れ壁がなく、天井までドアになります。なお、よく聞く「フルハイトドア」は、神谷コーポレーションの登録商標です。
ハイサッシ
ハイサッシは、天井近くまで高さのある窓のことです。一般的なサッシの高さは2m前後が多いのに対し、ハイサッシは2.2〜2.4m前後の高さになることが多いと言われます。リビングの掃き出し窓に採用されることが多いです。

ハイドアのメリット
1. 天井が高く見え、部屋が広く感じる
ドアの上の垂れ壁がなくなるので、天井が高く、部屋が広く感じられます。廊下からリビングに入るときの開放感も変わります。
2. 壁と一体になってすっきり見える
ドアが天井まであると、壁の一部のように見えます。ドアの枠を目立たなくするデザインと組み合わせると、よりすっきりした印象になります。
3. 空気や光が通りやすい
開けたときに垂れ壁がないので、部屋と部屋の間を空気や光が通りやすくなると言われます。引き戸のハイドアを開けておけば、2つの部屋をつなげて広く使うこともできます。
4. 収納は上まで使いやすい
クローゼットなどの収納にハイドアを使うと、扉を開けたときに上のほうまで見渡せて、物を出し入れしやすくなります。
ハイドアのデメリット
- 費用が上がる:一般的なドアより価格が高くなることが多いです。メーカーやデザインによって差が大きいので、見積もりで確認しましょう
- 反りが出ることがある:ドアが高いぶん、反りが出やすいと言われます。反り対策をしている製品を選ぶと安心です
- ドアが重く感じることも:大きなドアは、開け閉めが重く感じることがあります。ショールームで試しましょう
- 天井高によっては効果が小さい:天井が低めだと、ハイドアにしても変化を感じにくいことがあります

ハイドアって、全部の部屋に入れたほうがいいのかな?

全部に入れると、そのぶん費用が増えます。来客の目に入るリビングの出入り口など、効果を感じやすい場所に絞るのが現実的だと思います。

ハイサッシのメリット
1. 光がたくさん入り、部屋が明るくなる
窓の面積が大きくなるので、部屋の奥まで光が届きやすくなります。
2. 外とのつながりを感じられる
天井近くまで窓があると、庭やウッドデッキとのつながりを感じやすくなります。リビングの開放感を大きく変えたい場合に効果的です。
3. 天井が高く見える
ハイドアと同じように、窓の上の垂れ壁が小さくなるので、天井が高く感じられます。
ハイサッシのデメリット
- 費用が上がる:窓が大きくなるので、窓本体の価格が上がります
- 断熱への影響:窓は、家の中で熱が出入りしやすい部分と言われます。窓が大きくなると熱の出入りも増えやすいので、断熱性能の高い窓を選ぶことが大切です
- カーテンが特注になることも:既製品のカーテンではサイズが合わず、オーダーになって費用が上がることがあります
- 掃除が大変:窓が大きく高いので、上のほうを掃除しにくくなります
- 外からの視線:窓が大きいぶん、外から見えやすくなることがあります。窓の向きや外構とあわせて考えましょう
- 天井高とのバランス:天井高によっては、ハイサッシとの間に中途半端な壁が残り、かえってバランスが悪く見えることもあります
ハイドアは「開き戸」と「引き戸」どちらがいい?
ハイドアには、開き戸と引き戸の両方があります。それぞれの特徴を知っておくと、場所に合わせて選びやすくなります。
| 種類 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 開き戸 | すき間が少なく、音やにおいが漏れにくい。壁と一体に見せやすい | 開けるためのスペースが必要。大きいと重く感じることも |
| 引き戸 | 開けっぱなしにしやすく、部屋をつなげて広く使える | 戸を引き込む壁が必要。すき間から音が漏れやすい |
リビングと隣の部屋をつなげて使いたいなら、引き戸のハイドアが向いています。開けておけば垂れ壁のない大きな開口になり、2つの部屋をひとつの空間のように使えます。
ハイサッシとあわせて考えたい窓まわりのこと
- 日差しの入り方:南向きの大きな窓は、冬は日差しで暖かくなる一方、夏は暑くなりやすくなります。軒や庇、外付けのブラインドなどで調整する方法があります
- 家具の配置:窓が大きいと壁が減るので、テレビや棚を置く場所が限られることがあります。家具の配置を先に考えておきましょう
- 防犯:大きな窓は出入りしやすいぶん、防犯ガラスやシャッターなどの対策も検討しましょう
採用するならおすすめの場所
| 場所 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| リビングの出入り口 | ハイドア | 家族も来客も毎日通る場所で、効果を感じやすい |
| クローゼット・収納 | ハイドア | 上まで見渡せて、出し入れしやすい |
| リビングの掃き出し窓 | ハイサッシ | 庭とのつながりや明るさを感じやすい |
| トイレ・洗面所 | 一般的なドアでも十分 | 滞在時間が短く、費用に見合う効果を感じにくい |
| 寝室 | 好みによる | 落ち着いた空間にしたいなら、無理に採用しなくてもよい |

後悔しないためのチェックポイント
- 天井高とのバランス:天井高と、ドア・窓の高さの関係を図面で確認します
- 見積もりの差額:一般的なドア・窓との差額を、場所ごとに確認します
- 窓の断熱性能:ハイサッシにするなら、窓の断熱性能もあわせて確認します
- カーテン・ブラインドの費用:オーダーになる場合の費用も予算に入れておきます
- 構造との関係:窓やドアを大きくすると、そのぶん壁が減ります。耐震性や間取りへの影響を住宅会社に確認しましょう
- 実物を見る:モデルハウスや完成見学会で、実際の大きさや開け閉めの感覚を確かめます
住宅会社に聞いておきたいこと
- 「標準仕様のドアや窓の高さは何cmですか?」
- 「ハイドアにすると、1か所あたりの差額はいくらですか?」
- 「ハイサッシにした場合、窓の断熱性能はどうなりますか?」
- 「窓を大きくしても、耐震性や間取りに問題はありませんか?」
住宅会社によって、ハイドアやハイサッシが標準仕様に含まれていることもあります。まずは標準で何ができるかを確認してから、追加するかどうかを考えると、予算の見通しが立てやすくなります。
ハイドア・ハイサッシでやりがちな失敗と対策
| よくある失敗 | 対策 |
|---|---|
| 全部の部屋に入れて予算オーバー | 効果の大きい場所に絞る |
| カーテンの費用を考えていなかった | オーダーカーテンの見積もりも早めにとる |
| 窓が大きくて夏暑く冬寒い | 断熱性能の高い窓と、日差しをさえぎる工夫を考える |
| 外からの視線が気になる | 窓の向きや、外構の目隠しとセットで計画する |
| 思ったほど天井が高く見えなかった | 天井高とのバランスを図面や模型で確認する |
家の性能とあわせて考える
ハイサッシのように窓を大きくする場合は、家全体の断熱性能や冷暖房の方法とセットで考えることが大切です。窓が大きくなるほど、夏の日差しや冬の冷えの影響を受けやすくなるからです。軒や庇で夏の日差しをさえぎる、断熱性能の高い窓を選ぶなど、見た目と住み心地の両方を考えて計画しましょう。
家づくりや住まいの設備・家電については、こちらの記事も参考にしてください。
ハイドア・ハイサッシに関するよくある質問
ハイドアとフルハイトドアは違うものですか?
どちらも天井までの高さのドアを指して使われることが多いです。「フルハイトドア」は神谷コーポレーションの登録商標で、同社の製品名として使われています。
ハイドアは反りが出ますか?
ドアが高いぶん、反りが出やすいと言われます。反りを防ぐ構造を採用している製品や、保証がある製品を選ぶと安心です。
ハイサッシにすると寒くなりますか?
窓は熱が出入りしやすい部分なので、窓が大きくなるほど影響を受けやすくなります。断熱性能の高い窓を選ぶ、家全体の断熱性能を高めるなどの対策が大切です。
ハイサッシのカーテンはどうすればいいですか?
既製品ではサイズが合わないことが多く、オーダーカーテンになることがあります。カーテンレールの位置も含めて、早めに計画しておきましょう。
天井高が低めでもハイドアにする意味はありますか?
垂れ壁がなくなるので、すっきり見える効果はあります。ただ、天井が高い家ほど効果を感じやすいと言われるので、モデルハウスなどで実際の見え方を確かめましょう。
ハイドアとハイサッシ、どちらか1つにするなら?
明るさや庭とのつながりを重視するならハイサッシ、室内のすっきりした見た目を重視するならハイドアが候補です。予算と優先したいことで選びましょう。
まとめ|ハイドア・ハイサッシは「場所を絞って」採用する
- ハイドアは天井までのドア。天井が高く見え、すっきりした印象に
- ハイサッシは天井近くまでの窓。光がたくさん入り、開放感が増す
- どちらも費用が上がる。ハイサッシは断熱・カーテン・掃除の手間も増える
- リビングの出入り口・収納・リビングの掃き出し窓など、効果の大きい場所に絞る
- 天井高とのバランス、窓の断熱性能、構造への影響を住宅会社と確認する
ハイドアやハイサッシは、上手に使えば部屋の印象を大きく変えてくれます。予算と住み心地のバランスを考えて、納得できる選び方をしてください。
