「新築はIHにするか、ガスにするか迷っている」「IHを使ってみた人の本音が知りたい」。キッチンの加熱機器は、毎日の料理のしやすさと、掃除のラクさに直結する大切な選択です。
わが家は延床45坪の注文住宅を建てました。この記事では、IHクッキングヒーターのメリット・デメリットを、実際に使うときに気になるポイントごとに整理し、ガスコンロとの比べ方をまとめます。
- IHクッキングヒーターのメリット・デメリット
- 使ってみると気づきやすいポイント
- IHとガスコンロの比較
- IHが向いている人・向いていない人と、選ぶときのチェックポイント

IHって掃除がラクって聞くけど、火力が弱いとか、使える鍋が限られるとか、デメリットも気になって…。

IHは掃除のしやすさと安全性が大きなメリットです。一方で、鍋の制限や停電時の使い方など、ガスとは違う点もあります。使い方に合うかどうかで判断するのがおすすめですよ。
結論|IHは「掃除のしやすさ・安全性」重視、ガスは「調理の自由度」重視
先に、IHのメリット・デメリットをまとめます。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 天板が平らで、掃除がしやすい | IHに対応した鍋・フライパンしか使えない |
| 火を使わないので、火事ややけどのリスクをおさえやすい | 鍋をふるような料理がしにくい |
| 夏にキッチンが暑くなりにくい | 停電のときは使えない |
| 温度の管理がしやすい機能が多い | 本体の価格や、200Vの電気工事が必要なことがある |
| オール電化にすると、ガスの基本料金がかからない | ペースメーカーを使っている人は注意が必要 |
IHは、掃除をラクにしたい人、小さな子どもがいて安全性を重視したい人に向いています。一方で、中華料理のように鍋をふる料理が多い人や、土鍋・直火を使う料理を楽しみたい人は、ガスのほうが満足しやすいかもしれません。
IHかガスかは、キッチンだけでなく、家全体のエネルギーの使い方にも関わります。オール電化にするか、給湯器をどうするか、太陽光発電を載せるかなどとあわせて考えましょう。
IHのメリット
1. 掃除がしやすい
IHの天板は平らなガラスでできているので、吹きこぼれや油はねを、さっとふき取れます。ガスコンロのように五徳やバーナーを外して洗う手間がないのは、毎日の掃除で大きな差になります。
2. 火を使わないので安心
IHは火を使わず、電気で鍋そのものを温めます。衣服の袖に火が燃え移る心配が少なく、消し忘れを防ぐ機能が付いている製品も多いです。小さな子どもや高齢の家族がいる家庭で、安心感を重視して選ばれることがあります。ただし、使ったあとの天板は熱くなっているので、やけどには注意が必要です。
3. キッチンが暑くなりにくい
ガスは炎で周りの空気も温めますが、IHは鍋を直接温めるので、キッチンの空気が暑くなりにくいと言われます。夏の料理が少しラクになります。
4. 温度の管理がしやすい
揚げ物の温度を自動で調整する機能や、タイマー、保温など、便利な機能が付いた製品が多いです。料理に慣れていない家族でも、温度の管理がしやすいのもメリットです。

IHのデメリット
1. 使える鍋・フライパンが限られる
IHでは、IHに対応した鍋やフライパンしか使えません。土鍋やガラスの鍋、底が丸い鍋などは使えないことが多く、アルミや銅の鍋は、オールメタル対応の機種でなければ使えないことがあります。今使っている調理器具がIHに対応しているかを確認しておきましょう。
2. 鍋をふる料理がしにくい
IHは、鍋が天板から離れると加熱が弱くなったり止まったりします。チャーハンのように鍋をふりながら作る料理は、ガスのほうがやりやすいと感じる人が多いです。
3. 停電のときは使えない
IHは電気で動くので、停電のときは使えません。災害への備えとして、カセットコンロを用意しておくと安心です。
4. 初期費用と電気工事
IHクッキングヒーターは、一般的に200Vの電源が必要です。新築の場合は最初から準備できますが、リフォームでガスからIHに変える場合は、電気工事が必要になることがあります。
5. ペースメーカーを使っている人は注意
IHのメーカーは、心臓ペースメーカーなどを使っている人に対して、使用前に医師に相談するよう注意をよびかけています。家族に該当する人がいる場合は、必ず確認しましょう。

IHだと、料理がおいしくできないって聞いたことがあるけど…。

料理の仕上がりは、機種や使い方、慣れによっても変わります。鍋をふる料理や、直火であぶる料理はガスが得意ですが、煮込みや揚げ物はIHのほうが温度を管理しやすいと感じる人もいます。よく作る料理で考えるのがいちばんです。

IHとガスコンロの比較
| 比較 | IH | ガスコンロ |
|---|---|---|
| 掃除のしやすさ | ◎ 天板が平らでふくだけ | △ 五徳やバーナーの掃除が必要 |
| 安全性 | ◎ 火を使わない | ○ 安全機能付きが多い |
| 鍋をふる料理 | △ しにくい | ◎ しやすい |
| 使える鍋 | △ IH対応のものだけ | ◎ ほとんど使える |
| 停電時 | × 使えない | ○ 使える機種が多い(電池式の点火など) |
| キッチンの暑さ | ◎ 暑くなりにくい | △ 暑くなりやすい |
| 光熱費 | 料金プランや使い方によって変わる。オール電化かどうかも影響 | |
光熱費は、電気とガスの料金プラン、家族の人数、料理の頻度によって大きく変わります。「IHのほうが安い」「ガスのほうが安い」と一概には言えないので、家全体のエネルギーの使い方で比べましょう。
使ってみると気づきやすいポイント
- 天板の傷や汚れ:ガラスの天板は、鍋を引きずると細かい傷がつくことがあります。鍋は持ち上げて動かすのがおすすめです
- 煙や油はねの広がり:IHは上昇気流が弱く、煙がレンジフードに吸い込まれにくいと言われることがあります。レンジフードの性能や位置もあわせて確認しましょう
- 鍋の底の大きさ:鍋の底が小さすぎたり、反っていたりすると、うまく温まらないことがあります
- グリルの使い方:魚焼きグリルの使い勝手や掃除のしやすさも、機種によって違います
家づくりでは、キッチンの加熱機器を「IHかガスか」だけで考えがちですが、給湯器や太陽光発電など、家全体のエネルギーの計画とセットで考えることが大切だと感じています。キッチンの設備は毎日使うものなので、よく作る料理と、掃除にかけられる時間を具体的に想像して選ぶのがおすすめです。

IHが向いている人・向いていない人
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| キッチンの掃除をラクにしたい | 鍋をふる料理をよく作る |
| 小さな子どもや高齢の家族がいて、安全性を重視したい | 土鍋や直火の料理を楽しみたい |
| 夏のキッチンの暑さが苦手 | 今持っている調理器具をそのまま使いたい |
| オール電化や太陽光発電を考えている | 停電時にも調理できる環境を重視したい |
IHを選ぶときのチェックポイント
- 口数とサイズ3口か2口か、天板の幅はキッチンに合うかを確認します。
- オールメタル対応かアルミや銅の鍋を使いたいなら、オールメタル対応の機種を選びます。
- 火力(出力)よく使う料理に合った出力か確認します。
- グリルの形と掃除のしやすさ魚焼きグリルの使い勝手も比べます。
- レンジフードとの組み合わせ煙やにおいをしっかり吸い込めるかを確認します。
- 家族の健康状態ペースメーカーなどを使っている家族がいないか確認します。
IHに変えるときにそろえたい調理器具
ガスからIHに変える場合、今持っている鍋やフライパンが使えないことがあります。引っ越しや新築のタイミングで、よく使う調理器具から順にIH対応のものにそろえると、むだな出費をおさえられます。
- フライパン:毎日使うものなので、最初にIH対応のものを用意します
- 片手鍋・両手鍋:煮物や汁物用に、サイズ違いで2〜3個あると便利です
- やかん:IH対応のやかんを選ぶか、電気ケトルを使う方法もあります
- 卓上の鍋料理:土鍋を使いたい場合は、IH対応の土鍋や、卓上のカセットコンロを使う方法があります
調理器具の底に「IH対応」「オールメタル対応」などの表示があるかを確認しましょう。底が平らで、IHの加熱部分に合う大きさのものを選ぶと、効率よく温められます。
IHとガス、決めきれないときの考え方
どうしても決めきれないときは、ショールームでIHとガスの両方を実際に使ってみるのがおすすめです。フライパンを持ち上げたときの感覚や、天板の掃除のしやすさは、実際に触ってみるとよくわかります。また、IHのキッチンで暮らしている知人の家を見せてもらうのも参考になります。
IHでやりがちな失敗と対策
| よくある失敗 | 対策 |
|---|---|
| 今持っている鍋が使えなかった | 引っ越し前に、調理器具がIH対応か確認する |
| 停電のときに料理ができなかった | カセットコンロを備えておく |
| 天板に傷がついた | 鍋を引きずらず、持ち上げて動かす |
| 煙がキッチンに広がった | レンジフードの性能と位置を確認する |
家づくりや住まいの設備・家電については、こちらの記事も参考にしてください。
IHのメリット・デメリットに関するよくある質問
IHとガス、どちらが光熱費は安いですか?
電気とガスの料金プラン、家族の人数、料理の頻度によって変わるので、一概には言えません。オール電化にするかどうかも含めて、家全体で比べましょう。
IHで使えない鍋はありますか?
土鍋やガラスの鍋、底が丸い鍋などは使えないことが多いです。アルミや銅の鍋は、オールメタル対応の機種でなければ使えないことがあります。
IHは停電のときに使えますか?
電気で動くので、停電のときは使えません。災害への備えとして、カセットコンロを用意しておくと安心です。
IHは子どもがいる家庭に向いていますか?
火を使わないので、衣服への着火の心配が少なく、安全性を重視する家庭に選ばれることが多いです。ただし、使ったあとの天板は熱くなるので、やけどには注意しましょう。
IHの天板の掃除はどうすればいいですか?
天板が冷めてから、ぬれた布でふき取るのが基本です。こびりついた汚れは、メーカーがすすめるクリーナーを使いましょう。
あとからガスをIHに変えられますか?
リフォームで変えることはできますが、200Vの電源工事が必要になることがあります。分電盤や契約アンペアも含めて、工事業者に確認しましょう。
IHは火力が弱いって本当ですか?
機種や出力によって違います。IHは鍋そのものを温めるので、効率よく加熱できる面もあります。鍋をふる料理はガスのほうがやりやすいと感じる人が多いので、よく作る料理で比べてみましょう。
まとめ|IHは「掃除と安全」、ガスは「調理の自由度」で選ぶ
- IHのメリットは、掃除のしやすさ、火を使わない安全性、キッチンが暑くなりにくいこと
- デメリットは、使える鍋の制限、鍋をふる料理のしにくさ、停電時に使えないこと
- 光熱費は料金プランや使い方で変わる。家全体のエネルギー計画とあわせて考える
- 今の調理器具がIH対応か、レンジフードとの組み合わせも確認する
- よく作る料理と、掃除にかけられる時間を想像して選ぶ
IHもガスも、それぞれに良さがあります。自分の家族の料理のスタイルに合った加熱機器を選んでください。
