「夏のチャイルドシート、子どもが汗びっしょり…」「駐車したあと、シートや金具が熱くなっていて心配」。夏の車内は、大人が思う以上に暑くなります。チャイルドシートに座る子どもは、自分で暑さを伝えられないこともあります。
わが家はミニバンに乗っていて、以前は2列目にコンビの回転式チャイルドシートを付けていました。この記事では、チャイルドシートの夏の暑さ対策を、乗る前・走行中・駐車中に分けてまとめます。JAF(日本自動車連盟)のテスト結果など、公的なデータもあわせて紹介します。
- 夏の車内とチャイルドシートがどれくらい熱くなるか
- 乗る前にできる暑さ対策
- 走行中の暑さ対策と、便利なグッズの選び方
- 駐車中の対策と、絶対にやってはいけないこと
子どもを車内に残したまま車を離れるのは、短い時間でも絶対にやめましょう。夏の車内は、エンジンを止めると短い時間で危険な温度まで上がります。

エアコンをつけてるのに、子どもの背中がいつも汗でびっしょりなんです…

チャイルドシートは体を包み込む形なので、背中やおしりに熱がこもりやすいんです。エアコンだけに頼らず、シートそのものの対策も組み合わせるのがおすすめです。
結論|チャイルドシートの暑さ対策は「冷やしてから乗せる+熱をこもらせない」
先に、チャイルドシートの夏の暑さ対策をまとめます。
| タイミング | 主な対策 |
|---|---|
| 乗る前 | 窓を開けて熱気を逃がし、エアコンで冷やす。シートと金具の温度を手で確かめる |
| 走行中 | 通気性のよいシートカバーや保冷シートを使う。後ろの席に風を送る |
| 駐車中 | サンシェードや日よけでシートに直射日光が当たらないようにする |
| いつでも | 子どもを車内に残さない。こまめな水分補給 |
いちばん大切なのは、熱くなったシートに子どもをそのまま乗せないことです。乗せる前に、座面やベルトの金具を大人の手で触って、熱くないか確かめましょう。
チャイルドシートの暑さ対策グッズを選ぶときは、ベルトの位置や固定をじゃましないものを選ぶことが大切です。安全性を下げてしまっては意味がありません。
夏の車内はどれくらい暑くなる?JAFのテスト結果
JAFは、真夏の車内温度のテストを行っています。2012年8月、外気温35度の日に、ミニバンを正午から4時間駐車したテストの結果は次のとおりです。
| 条件 | 車内の最高温度 | ダッシュボードの最高温度 |
|---|---|---|
| 対策なし(黒い車) | 57度 | 79度 |
| 対策なし(白い車) | 52度 | 74度 |
| サンシェードを使用 | 50度 | 52度 |
| 窓を3cm開ける | 45度 | 75度 |
| エアコンを作動 | 27度 | 61度 |
サンシェードや窓を少し開ける対策をしても、車内は人が耐えられない温度になるとJAFは説明しています。サンシェードは、ダッシュボードなどの表面の温度を下げるのには効果がありますが、車内の温度そのものを安全な温度にはできません。
またJAFは、熱くなったチャイルドシートの表面やベルトの金具で、子どもがやけどをすることがあると注意をよびかけています。

乗る前にできる暑さ対策
1. 窓を開けて熱気を逃がしてから、エアコンで冷やす
駐車していた車は、まず窓やドアを開けて、たまった熱気を外に出すことから始めます。そのあとエアコンをつけて、車内を冷やしましょう。子どもを乗せるのは、車内が少し冷えてからにします。
2. シートとベルトの金具を手で触って確かめる
エアコンで空気が冷えても、シートの座面やベルトの金具は熱いままのことがあります。子どもを座らせる前に、大人の手で座面・背もたれ・金具を触って確認しましょう。熱いときは、冷たいタオルでふいたり、少し時間をおいたりします。
3. 駐車するときから、シートを日差しから守っておく
チャイルドシートに直射日光が当たると、表面が熱くなりやすくなります。駐車するときに、チャイルドシートにタオルや専用のカバーをかけておくと、戻ったときの熱さをやわらげられます。
走行中の暑さ対策
- 後ろの席に風を届ける:前の席のエアコンだけでは、後ろの席まで冷えにくいことがあります。後席用のエアコンの吹き出し口があれば使い、なければ車用の小型の扇風機(サーキュレーター)で風を送ります
- 通気性のよいシートカバー:メッシュ素材などのカバーで、背中の汗をやわらげます
- 保冷シート:保冷剤を入れて使うシートは、冷えすぎや結露に注意して使います
- 日よけ:後ろの窓に日よけを付けて、子どもに直射日光が当たらないようにします
- こまめな水分補給:長い時間の移動では、休憩のたびに水分をとらせましょう

保冷剤を入れるシートって、冷たすぎたりしないの?

直接肌に当たると冷えすぎることがあります。タオルで包む、長時間つけっぱなしにしないなど、子どもの様子を見ながら使いましょう。結露でシートがぬれることもあるので注意です。

チャイルドシートの暑さ対策グッズの選び方
| グッズ | 効果 | 選ぶときの注意点 |
|---|---|---|
| メッシュのシートカバー | 背中やおしりのムレをやわらげる | ベルトの通し穴の位置が合うか。メーカー純正品があれば優先 |
| 保冷シート(保冷剤入り) | 乗り始めの暑さをやわらげる | 冷えすぎ・結露に注意。長時間の使用は避ける |
| 車用の小型扇風機 | 後ろの席に風を送る | 急ブレーキのときに外れない、しっかり固定できるもの |
| 窓の日よけ | 直射日光をさえぎる | 運転の視界をさまたげない位置に付ける |
| チャイルドシート用のカバー | 駐車中にシートが熱くなるのをふせぐ | 走行前に必ず外す |
シートカバーは、チャイルドシートのメーカーが出している純正品や対応品を選ぶと安心です。ベルトの位置がずれたり、固定がゆるんだりすると、事故のときに子どもを守れなくなるおそれがあります。
窓のフィルムを貼るときの注意
日差し対策として窓にフィルムを貼る場合、前の席の窓(フロントガラスと運転席・助手席の横の窓)には、光を通す割合の基準があります。後ろの席の窓に貼るのが一般的です。貼る前に、カー用品店などで確認しましょう。
わが家は30系アルファードの2列目に、コンビの回転式チャイルドシート「JL-590」を付けて使っていました。チャイルドシートは子どもの体をしっかり包み込む形なので、そのぶん熱がこもりやすいつくりです。暑さ対策グッズを足すときも、ベルトや固定に影響がないかを最優先で確認するのがおすすめです。

駐車中の暑さ対策と、絶対にやってはいけないこと
駐車中は、次のような対策でシートや車内が熱くなるのをやわらげます。
- 日陰や屋根のある駐車場を選ぶ
- フロントガラスにサンシェードを付ける
- チャイルドシートにカバーやタオルをかける
ただし、JAFのテストのとおり、これらの対策をしても車内は危険な温度になります。「少しの時間だから」「寝ているから」と、子どもを車内に残すのは絶対にやめましょう。エアコンをつけたままでも、誤操作や燃料切れなどでエンジンが止まるおそれがあると、JAFも注意をよびかけています。
子どもの熱中症のサインに気をつける
子どもは体温の調節がまだうまくできず、暑さの影響を受けやすいと言われます。車の中で、次のような様子があったら注意しましょう。
| 様子 | 対応の目安 |
|---|---|
| 顔が赤い、汗をたくさんかいている | 涼しい場所に移動し、水分をとらせる |
| 元気がない、ぐったりしている | 体を冷やし、様子を見る。改善しなければ医療機関へ |
| 呼びかけへの反応が悪い、けいれん | すぐに救急車を呼ぶ |
判断に迷うときは、子どもの医療電話相談(#8000)に相談する方法もあります。
夏の長距離ドライブで気をつけたいこと
夏休みの帰省や旅行では、長い時間チャイルドシートに座ることになります。暑さ対策とあわせて、次のような点にも気をつけましょう。
- 1〜2時間を目安に休憩する:サービスエリアなどで車から降り、子どもの背中の汗をふいて着替えさせます
- 着替えを多めに用意する:汗で服がぬれたままだと、冷房で体が冷えることもあります
- 出発の時間を工夫する:日差しが強い昼の時間を避け、朝や夕方に移動するのも一つの方法です
- 休憩中も子どもを車内に残さない:トイレや買い物のときも、必ず一緒に車を降りましょう
また、エアコンの風が直接当たり続けると、今度は体が冷えすぎてしまうこともあります。汗をかいているか、手足が冷たくなっていないか、ときどき子どもの様子を確かめましょう。
チャイルドシートの暑さ対策でやりがちな失敗
| よくある失敗 | 対策 |
|---|---|
| 乗せてから金具が熱いことに気づいた | 乗せる前に必ず手で触って確かめる |
| 前の席は涼しいのに、後ろの席が暑い | 後ろの席に風を送る工夫をする |
| 汎用のシートカバーでベルトの位置がずれた | メーカー純正品や対応品を選ぶ |
| 保冷剤で冷やしすぎた | タオルで包み、長時間つけっぱなしにしない |
| 水分をとらせるのを忘れた | 飲み物を子どもの手の届く場所に用意する |
ミニバンのチャイルドシートの取り付けについては、こちらの記事も参考にしてください。
チャイルドシートの夏の暑さ対策に関するよくある質問
夏のチャイルドシートはどれくらい熱くなりますか?
JAFのテストでは、外気温35度の日に対策なしの黒い車で、車内が57度、ダッシュボードが79度まで上がりました。チャイルドシートの表面や金具も熱くなり、やけどの事例もあるとJAFは注意しています。
保冷シートは使っても大丈夫ですか?
冷えすぎや結露に注意すれば、乗り始めの暑さをやわらげるのに役立ちます。タオルで包んで、子どもの様子を見ながら使いましょう。
シートカバーは何を選べばいいですか?
チャイルドシートのメーカーの純正品や対応品を選ぶと安心です。ベルトの位置や固定に影響しないことが大切です。
サンシェードをすれば、少しの間なら子どもを車に残しても大丈夫?
大丈夫ではありません。JAFのテストでは、サンシェードを付けても車内は50度まで上がりました。子どもを車内に残すのは絶対にやめましょう。
後ろの席がなかなか冷えません。
後席用のエアコンの吹き出し口があれば使い、なければ車用の小型扇風機で風を送ると効果的です。しっかり固定できるものを選びましょう。
チャイルドシートの色で暑さは変わりますか?
一般的に、黒などの濃い色は日光で熱くなりやすいと言われます。ただ、色よりも、直射日光を当てない工夫や乗る前に冷やす対策のほうが大切です。
まとめ|チャイルドシートの夏は「冷やしてから乗せる」が基本
- 真夏の車内は、JAFのテストで最高57度。サンシェードや窓を少し開けるだけでは危険な温度になる
- 乗る前に窓を開けて熱気を逃がし、エアコンで冷やしてから乗せる
- 座面とベルトの金具は、必ず大人の手で触って確かめる
- シートカバーなどのグッズは、ベルトや固定に影響しないものを選ぶ
- 子どもを車内に残すのは、短い時間でも絶対にやめる
ちょっとした準備で、夏のドライブはぐっと快適になります。子どもが安心して乗れる車内をつくりましょう。
