「高級魚のアマダイを船で釣ってみたい」「アマダイ釣りのエサや仕掛けが分からない」。上品な甘みのある白身で知られるアマダイは、船のエサ釣りで人気の高いターゲットです。
私は静岡で、船のエサ釣りを中心に釣りをしてきました。駿河湾はアマダイ釣りでも知られる海です。この記事では、船のアマダイ釣りの仕掛け・エサ・誘い方の基本を、これから始める人向けにまとめます。
- アマダイの種類と、船で狙うアマダイの特徴
- 片天秤仕掛けとオキアミエサの基本
- 底を意識した誘い方と、アタリの取り方
- 一緒に釣れる魚(外道)と、アマダイのおいしい食べ方
この記事の仕掛けやオモリの数字は、一般的な目安です。地域・船宿・時期によって指定は大きく変わります。実際に乗るときは、予約した船宿の指定を必ず確認してください。

アマダイって高級魚でしょ?釣るのは難しいんじゃない?

難しいイメージがありますが、仕掛けはシンプルで、海底付近をていねいに探るのがコツです。一緒にいろいろな魚が釣れるので、初めてでも楽しめる釣りですよ。
結論|アマダイは「片天秤+オキアミ+底付近の誘い」で狙う
先に、船のアマダイ釣りの基本をまとめます。
| 項目 | 一般的な目安 |
|---|---|
| 釣れる場所 | 砂や泥の海底(砂泥底) |
| 水深 | 60〜120m前後が多い(地域による) |
| 仕掛け | 片天秤+2本針の吹き流し仕掛け |
| オモリ | 60〜100号前後(船宿の指定による) |
| エサ | オキアミ |
| 狙う深さ | 海底から1〜2m前後 |
アマダイは、砂や泥の海底に巣穴を作ってすんでいる魚です。そのため、エサを海底近くに漂わせ、誘いで気づかせることが、この釣りの基本になります。
アマダイ釣りでは、コマセ(まきエサ)は使わず、付けエサのオキアミだけで狙うのが一般的です。そのぶん、誘いとタナの取り方が釣果を分けます。
アマダイの種類と特徴
アマダイには、主に次の3種類がいます。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| アカアマダイ | 船釣りでいちばん多く狙われる。ピンク色の体が特徴 |
| シロアマダイ | 白っぽい体で、大型になる。数が少なく、特に高級とされる |
| キアマダイ | 黄色みがかった体。釣れる数は少ない |
釣りの対象になるのは、主にアカアマダイです。駿河湾などではシロアマダイを狙う船もあることが、釣具店などの情報で紹介されています。シロアマダイは大型になるため、ハリスを太めにするなど、仕掛けが変わることがあります。

アマダイ釣りの仕掛けと道具(一般的な目安)
| 道具 | 一般的な目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 竿 | 船竿(オモリ負荷60〜100号前後、長さ1.8〜2.4m前後) | 誘いやすく、アタリが分かりやすいもの |
| リール | 小型の電動リール、または手巻きの両軸リール | 水深が深めなら電動が楽 |
| 道糸 | PEライン2〜3号前後 | 色分けされたものがタナ合わせに便利 |
| 天秤 | 片天秤 | 仕掛けの絡みを防ぐ |
| オモリ | 60〜100号前後 | 船宿の指定が最優先 |
| 仕掛け | ハリス3号前後、全長2m前後、2本針 | シロアマダイ狙いでは太めのハリスにすることも |
| 針 | アマダイ用の針(チヌ針など) | 市販のアマダイ仕掛けを使うと簡単 |
| エサ | オキアミ | 船で用意されることが多い |
仕掛けに、夜光玉やビーズなどの小さな飾りを付けて目立たせる工夫もあります。アピールしすぎると、アマダイ以外の魚ばかり釣れることもあるので、周りの様子を見ながら調整しましょう。
エサ(オキアミ)の付け方
- 大きめで形のいいオキアミを選ぶ頭や足が取れていないものを選びます。
- 尾を切って、尾の側から針を刺す針先を背中側に向けて、まっすぐになるように刺し通します。
- 針先を少し出すエサの中に針先が埋まっていると、掛かりが悪くなると言われます。
- 1投ごとに確認する海底付近はエサを取る小魚も多いので、こまめに付け替えます。

コマセを使わないのに、魚がエサに気づくの?

そこで大事になるのが「誘い」です。竿を動かしてエサを上下させたり、オモリで海底の砂を巻き上げたりして、アマダイにエサの存在を知らせます。

アマダイの釣り方|底を意識した誘いがカギ
1. 着底させて、底を切る
仕掛けを投入してオモリが海底に着いたら、すぐに糸ふけを取り、オモリを海底から1〜2m持ち上げます。「底から◯m」の指示がある場合は、その指示に合わせます。
2. ゆっくり持ち上げて、止める
竿をゆっくり持ち上げ、上げきったところで少し止めます。この「止め」の間に、ふわっと漂ったエサにアマダイが食いつくことが多いと言われます。
3. スッと下げて、砂煙でアピール
竿をスッと下げてオモリを海底に落とすと、砂煙が上がります。砂煙はアマダイへのアピールになると言われています。落としたら、また糸ふけを取って底を切り直します。
4. 底の深さをこまめに確認する
船は潮で流されるので、海底の深さも少しずつ変わります。一定の時間ごとにオモリを底に着け直し、エサが海底近くにある状態を保ちます。底を取り直すたびに道糸の色やカウンターを確認しておくと、海底が深くなっているのか浅くなっているのかが分かり、タナを合わせやすくなります。
5. アタリがあったら、竿を立ててゆっくり巻く
アマダイのアタリは、竿先が「コツコツ」「ククッ」と動いたあと、ぐっと引き込まれることが多いです。重みが乗ったら竿を立て、一定の速さで巻き上げます。途中で首を振るような引きがあり、これがアマダイ釣りの楽しさのひとつです。
アマダイ釣りで一緒に釣れる魚(外道)
アマダイ釣りでは、アマダイ以外にもさまざまな魚が釣れます。
| 一緒に釣れることがある魚 | ひとこと |
|---|---|
| ガンゾウビラメなどのヒラメの仲間 | 砂地にすむ平たい魚 |
| カナガシラ・ホウボウ | 胸びれがきれいな魚。食べてもおいしい |
| イトヨリダイ | ピンクに黄色の線が入った美しい魚 |
| トラギス・ヒメコダイなど | エサ取りになることもある小魚 |
いろいろな魚が釣れるので、何が掛かるか分からないワクワク感もアマダイ釣りの魅力です。毒のある魚が混じることもあるので、見慣れない魚は素手で触らず、船長に確認しましょう。

初心者がやりがちな失敗と対策
| よくある失敗 | 対策 |
|---|---|
| タナが高すぎてエサが海底から離れている | こまめに底を取り直し、指示の高さに合わせる |
| オモリを底に置いたまま待つ | 底を切って待ち、誘いを入れる |
| エサ取りにエサを取られたまま | こまめに回収して付け替える |
| 激しく動かしすぎる | ゆっくり持ち上げて止める「間」を意識する |
| 巻き上げ途中でバラす | 一定の速さで巻き、途中で止めない |
エサ取りが多いときの対策
海底付近には、エサを先に取ってしまう小魚(エサ取り)も多くいます。「エサがすぐなくなる」「小さな魚ばかり釣れる」というときは、次のような工夫が考えられます。
- タナを少し上げる:エサ取りが海底ぎりぎりに多い場合、少しだけ高めにすると避けられることがある
- エサを付け替える頻度を上げる:かじられたエサのままでは、アマダイにアピールできない
- 飾りを外す・減らす:アピールが強すぎると、エサ取りが寄りやすくなることがある
- 誘いの速さを変える:ゆっくり持ち上げる時間を長くするなど、動きに変化をつける
どれが効くかは、その日の状況次第です。周りで釣れている人のタナや誘い方をよく見るのも、立派な作戦のひとつです。
潮が速いとき・遅いときの考え方
| 潮の状況 | 起きやすいこと | 考え方 |
|---|---|---|
| 潮が速い | 仕掛けが斜めになり、底を取りにくい。隣の人と絡みやすい | こまめに底を取り直す。オモリは船宿の指定を守る |
| 潮が遅い | エサが自然に動きにくい | 誘いを多めに入れて、エサを動かす |
潮の状況は、船長がアナウンスしてくれることもあります。「今日は潮が速いので底をこまめに取ってください」といった指示があったら、それに合わせて釣り方を変えましょう。
アマダイ釣りのシーズン
アマダイは、秋から冬にかけて狙う船宿が多いと言われます。寒い時期の釣りになるので、防寒対策も忘れずに。脂がのっておいしくなる時期とも重なります。地域によっては長い期間出船していることもあるので、船宿の情報で確認しましょう。
※出船の時期は船宿によって違います。予約前に船宿の情報で確認してください。
初めてアマダイ船に乗るときの準備
- 船宿に予約して、オモリの号数と仕掛けを確認するアカアマダイ狙いかシロアマダイ狙いかで、仕掛けが変わることもあります。
- エサの用意を確認するオキアミが船で用意されるかを聞いておきます。
- 予備の仕掛けを多めに持つ海底付近を探るので、仕掛けが傷みやすいです。
- 防寒対策をする冬のシーズンが中心なので、防寒着をしっかり用意します。
- クーラーボックスと氷を用意する釣った魚はすぐに冷やして持ち帰ります。
釣ったアマダイのおいしい食べ方
| 料理 | ポイント |
|---|---|
| 松笠焼き・松笠揚げ | ウロコを付けたまま焼いたり揚げたりする料理。ウロコがパリッと香ばしい |
| 昆布締め | 水分の多い身がほどよく締まり、うまみが増す |
| 酒蒸し・煮付け | やわらかい白身の甘みが楽しめる |
| 干物 | 一夜干しにすると、身が締まって味が濃くなる |
アマダイは身がやわらかく水分が多い魚です。釣ったらすぐに冷やし、身を傷つけないように扱うと、おいしく持ち帰れます。
釣りの道具や釣り方については、こちらの記事も参考にしてください。
アマダイの船釣りに関するよくある質問
アマダイのエサは何を使いますか?
オキアミが一般的です。コマセ(まきエサ)は使わず、付けエサだけで狙う船が多いです。船で用意されるかは、予約時に確認してください。
アマダイは初心者でも釣れますか?
仕掛けはシンプルなので、初めてでも十分に楽しめます。底を取り直すことと、ゆっくりした誘いを意識すれば、チャンスはあります。
アカアマダイとシロアマダイの違いは?
アカアマダイはピンク色で、船釣りでいちばん多く狙われる種類です。シロアマダイは白っぽく大型になり、数が少ないため特に高級とされます。狙う種類によって仕掛けが変わることがあります。
電動リールは必要ですか?
水深が浅めなら手巻きでも釣りはできますが、水深100m前後を1日釣るなら、電動リールがあると体力的にかなり楽です。船宿のレンタルを確認してみてください。
アマダイ以外にどんな魚が釣れますか?
ヒラメの仲間、カナガシラ、ホウボウ、イトヨリダイなど、砂泥底にすむさまざまな魚が釣れることがあります。見慣れない魚は素手で触らず、船長に確認しましょう。
アマダイ釣りは船酔いしやすいですか?
冬のシーズンは風や波が強い日もあります。酔い止めを乗船前に飲み、前日はしっかり寝ておきましょう。移動中は遠くの景色を見ると、酔いにくいと言われます。
まとめ|アマダイは「底」と「間」で釣る
- アマダイは砂泥底の海底付近にすむ魚。船ではアカアマダイが主なターゲット
- 片天秤+2本針の吹き流し仕掛けに、オキアミを付けて狙うのが基本
- 底を切り、ゆっくり上げて止める「間」と、砂煙のアピールで誘う
- こまめに底を取り直し、エサを海底近くに保つ
- オモリの号数や仕掛けは、必ず船宿の指定を確認する
アマダイは、釣る楽しさも食べる楽しさも格別な魚です。秋から冬のシーズンに、ぜひ船から狙ってみてください。
